昨日の出来事はホントに現実なのだろうか・・・
やっぱ夢だったんじゃないか?
・・・一日経ったいまでも未だフワフワした感覚が抜けません。
何の話かというと、TwitterやFacebookでちょいちょいネタ画像だしてましたが、11/29の「AHS公式生放送in仙台 東北ずん子SP」会場にて、東北ずん子コラボモデルギター:通称「ZUNKOCASTER」をお披露目することができたんです。
しかも、そのギターに、ずん子さんの中の人-佐藤聡美さんにサインをいただいちゃったんです!!
↓コレ
信じられん!!
AHS尾形さん、MAGさんはじめ、ご尽力いただいた関係者の皆さんには本当に本当に感謝しきれません。
この場を借りて御礼申し上げます。
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遡ること1か月前・・・
「仙台でボカロ”東北ずん子”のイベントやるらしい!」
「しかも、聡美さんが来るらしい!」
「MAGさんがそのイベントにずん子ショップを出店するらしい!」
という情報を聞きつけまして、「おぉ、ついに聡美さんがずん子さんについてしゃべるのかー!じゃあ、運が良ければ会えるのかな?ウチのずん子モデルギターピックを渡したりできるのだろうか・・・あ゛ー、ずん子モデルギターがあったらサインでももらうのになぁ・・・。」と、ぼんやり妄想しておりました。
そう。
その時点ではあくまで”妄想”でした。
しかし、ある日、それが急速に現実味を帯びました。
ギターの資材が安価に入手できる目途が立ったのです!
正直、うちはまだオープンしたての状態で、工房としての売上は限りなくゼロです。副業ゆえ、使える経費も限られております。たったギター一本分とはいえ、”持ち出し”で投資できるだけの余力はありません。なので、(宣伝を兼ねて)ピック等の小物でちょっと稼ぐのが関の山でした。
そんなところに、手頃な資材が見つかったんです。これは天の啓示!(?)
早速、MAGさんに「ずん子ギター作る目途立ちました!今度のイベントに間に合わせますから、聡美さんにお願いしてサインもらってMAGに飾りませんか?」と打診したところ、快く乗っていただきまして、めでたくこの日を迎えられた、というところです。
・・・と書くと、あっさり簡単に作れたように思われますが、色々ありましたよ。トラブルが。
以下、やや長文です。
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まず第一に塗装ブースが確保できるか?塗装工具は用意できるか?という課題に直面。
これは、何とか工房スペースを間仕切りして場所を確保。
塗装工具については、高価なコンプレッサー&スプレーガンは用意できませんでしたので、極力スプレー工程は減らせるよう、色はステインによる「木地着色」で行い、トップコートのみ2液ウレタンコートでしっかりガードする方針としました。
ところが、肝心の色-今回の場合、「ずんだグリーン」に合いそうだということで選んだステインが、どうにもしっくりこなくて。
要は、「顔料系」のステインだったため、色むらが非常に目立ち、まるで小学生の絵の具塗装のようになってしまいまして。
↓これ
なので、一旦トップコートまで塗ったものをすべて剥がして、「染料系」のインクで染め直しました。ここで大幅なタイムロスorz・・・。
↓染色後。こんな感じ
染料の木地着色は、なかなかいい感じに染まりましたが、サンディングシーラーを塗ってみると、思ったより黄ばんだ感じになってしまい、また、木口の部分はどうしても色が入りにくく、ちょっと汚く見えてしまってたんです。
↓サンディングシーラー仕上げ後
なので、木口にあたるカッタウェイや下部、サイドの部分を中心に、スプレー塗料で「潰し」仕上げにすることに。
そこで選んだ塗料が、市販のラッカー塗料なんですが、スプレーの粒度(?)も細かくてなかなか隠ぺい力も強く、いい感じにうっすら木目が残る程度の仕上がりにすることができました。
↓スプレー一回目塗装後。いい感じのずんだ色に戻りましたw。
次にネックですが、入手したネックのヘッド形状が、(あたりまえですが)F社のものと若干異なり、”えぐり”が小さ目だったので、F社のを参考に、小刀で少し深くなるよう整形します。このように、いざというときに、カンナ、ノミ、小刀等の刃物で一撃で対応できるようになったことは、本当にありがたいです。学校(GCA)に通った甲斐がありました。
ヘッドには、どこかでみたようなフォントで「Tohoku」というロゴをつくり、続けて「STRATCASTER」ならぬ「ZUNKOCASTER」という文字を入れ、最後に、公式絵からデフォルメずん子さんの絵をいただいて「焼印」的なイメージのデカールを貼りました。
↓ヘッドはこんな感じ
そんなこんなで、塗装はある程度形になったので、この状態-つまりトップコートを吹く前-で一旦仮組して、イベント当日に持ち込み、運良くサインがもらえたら改めてトップコートを吹く・・・という段取りで行くことにしました。当日まで期待と不安を抱きながら待ちます。
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イベント当日は、MAGスタッフの一員として物販ブースに参加させていただきました。
早朝、Twitterにて尾形さんにご挨拶メッセージを送りつつ、皆さんに痛ギターを持参してお披露目したい旨の前ふりをしました。
その後、リハーサルの合間に尾形さんと直接会話させていただきながら、サインの話をすると、「それは多分無理」とのこと。何となく予想はしてましたが、やはり超有名声優さんは難しいんですね・・・。「でも、本番の中で物販の紹介もするから、そこでギターの話も出してみるよ。」というありがたいお言葉をいただきつつも、半ばサインはあきらめ、物販に専念することに。
そして本番。
約束通り、中盤あたりで尾形さんが物販および痛ギターの件に触れてくださいまして!いやーびっくりしました。ありがとうございます!!
そん時の聡美さんのリアクションがまたすばらしく、「え!?痛ギターですか?ずんだ色なのかなぁ。ピックとかもあるんですか?」とコメントされたので「あります!」と大声で返事させていただきました。こんな形で大々的に宣伝できるとは夢にも思ってませんでした。
と、聡美さんの好リアクションに、サイン実現の期待をいだきつつ、残念ながら所用で途中退出することに。ギターにサインの命運は、MAG店長堀越さんと、当日ワタシの手伝いに来ていた娘に託しました。
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所用を済ませた後、最後に現場に戻ろうと娘にメールすると、「サインもらえたよ!」との返信が!!
まじか!?まじなのか?
はやる気持ちを抑えつつ現地に戻ると、MAGの皆さんから「やりましたよ!」と。
現物を見た。
ほんとだ!!信じられん・・・。
どういう流れでサインをいただけたのかの顛末は、人伝にしか聞いてないのでアレですが、聞いたところによると、本番終了後に、聡美さんがマネージャさんと一緒に物販ブースにいらっしゃって「ギターを見てみたい」というので、すかさずMAG堀越さんが「実はサインほしいんですが・・・」とお願いしたところ、快諾いただいた、ということらしいです。まさに神対応、ネ申対応!!なんてすばらしいお人柄(T^T)。そして堀越さんGJ、うちの娘もGJ!
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その後、撤収作業の中、出演者の皆さんとお会いできまして、直接お礼のご挨拶をさせていただいたところ、「ずん子ちゃんのギターを作っていただいてありがとうございます。」と逆にお礼のお言葉をいただきまして!いやいや、お礼を言いたいのはこちらですから!!
ギターを囲んでの団欒はまさに夢のひとときでした。
また、この時の様子とギターの写真が、佐藤聡美さんのブログにどーんとご紹介されております。ありがとうございます!!
ブログ:「ずん!だーーー!|おさとう缶」
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とにもかくにも、妄想は現実となりました。
あとはこのギターを誠心誠意仕上げた後、MAGに展示しつつ、ずん子ギター販売の段取りに入りたいと思いますのでお楽しみに。